アイソス2023年2月号(1月10日発行)特集
ISO 13485 & ISO 14971の規格解説
執筆/岩波マネジメントシステム 代表 岩波好夫
医療機器産業の品質マネジメントシステムISO 13485(JIS Q 13485)認証が進んでいます。ISO 13485規格のタイトルは、「医療機器−品質マネジメントシステム−規制目的のための要求事項」です。すなわちISO 13485は、顧客満足を目的とする品質マネジメントシステム規格ISO 9001や、航空・宇宙・防衛品質マネジメントシステム規格JIS Q 9100などとは異なり、医療機器の法規制順守のための規格です。
医療機器の製造・販売のためには、わが国では薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律)にもとづく国の承認などが必要です。薬機法のもとに作成されたQMS省令(QMS:品質管理監督システム)は、2021年の改正により、ISO 13485:2016(JIS Q 13485:2018)の要求事項を全面的に取り入れたものとなり、ISO 13485認証を取得すると、薬機法にもとづく国の承認審査は、基本的に書類審査だけでよいことになりました。
本特集では、ISO 13485規格要求事項だけでなく、医療機器のリスクマネジメント規格ISO 14971、および薬機法、QMS省令、GVP省令などの医療機器関連法規制についても解説します。本稿は、第1部 医療機器品質マネジメントシステムの概要、および第2部 ISO 13485規格の詳細解説で構成されています。
第1部 医療機器品質マネジメントシステムの概要
第2部 ISO 13485規格の詳細解説
執筆 岩波マネジメントシステム 代表 岩波 好夫
名古屋工業大学大学院修士課程修了(電子工学専攻)。東芝入社、半導体LSI開発部長、米国LSIデザインセンター長、品質保証部長などを歴任。現在、JRCA/IRCA ISO 9001主任審査員。IATF 16949コンサルタント。「図解IATF 16949の完全理解」(日科技連出版社)など、ISO関係の著書多数。