
特集 欧州主導のグローバルDXと日本のDX事例(18-43P)
インダストリー4.0が登場してから10年以上が経過し、世界市場に大きな影響を与える新たな政策が欧州主導で展開されています。その最新動向について、メーカーとユーザー間だけでなく、グローバルにサプライチェーン全体でのデータ共有を目指す「Quality 4.0」の推進、その際に製品情報を改ざんできない形でトレーサビリティを確保しながら流通させるための「デジタル製品パスポート」の法制化などについて市川芳明氏(多摩大学客員教授)に、インダストリー4.0の普及状況と持続可能性や経済のレジリエンス向上を狙ったEU提唱の「インダストリー5.0」などの動向について熊谷徹氏(在独フリージャーナリスト)に寄稿いただきました。一方、日本でのDXへの取組みについては、サイバーフィジカルシステムを主軸に製造革新を展開しているJFEスチールの事例を同社データサイエンスプロジェクト部の河村和朗氏・四辻淳一氏から、「オープンBIM」と「建物OS」で建設業界のDXを牽引する竹中工務店の事例を同社情報エンジリアリング本部長の政井竜太氏から、それぞれ話を伺いました。

欧州におけるグローバルDXの潮流
〜Quality 4.0とデジタル製品パスポートの最新動向〜
執筆 ISO/TC268/SC1/WG1、CAG1コンビナー
多摩大学ルール形成戦略研究所 客員教授 市川 芳明

製造業のデジタル化に持続可能性を加えるインダストリー5.0
〜EUがインダストリー4.0王国ドイツに突き付けた挑戦状〜
執筆 在独フリージャーナリスト 熊谷 徹

CPSを主軸とした製造革新を展開
炉熱予測や故障復旧等で成果
取材先 JFEスチール株式会社
データサイエンスプロジェクト部長 河村 和朗 氏
データサイエンスプロジェクト部 主任部員 四辻 淳一 氏
(写真左:河村氏、写真右:四辻氏)

「オープンBIM」と「建物OS」で
建設業界のDXを牽引
取材先 株式会社竹中工務店
情報エンジニアリング本部 本部長 政井 竜太 氏
連載
■Insight
連載 第4回 中小企業による標準化の活用
執筆/一橋大学 商学部 経営管理研究科 教授 江藤 学
1960年生まれ。85年大阪大学大学院基礎工学研究科修了、同年通商産業省に入省、経済協力開発機構日本政府代表部一等書記官、産業技術総合研究所工業標準部長、経済産業省産業技術環境局基準認証政策課工業標準調査室長、経済産業省産業技術環境局認証課長などを経て現職。
リレー連載 第4回 国際交渉事例の紹介と交渉に求められるスキル
執筆/2022年度ヤンプロ講座講師 ISO/IEC国際交渉経験談担当 弟子丸 将
公益財団法人鉄道総合技術研究所・主任研究員。専門は鉄道の軌道分野。2014〜15年度に同・鉄道国際規格センターに在籍、2015年開講の第2期ISO国際標準化人材育成講座(ISOヤンプロ)修了。2016年度以降、研究開発と並行して軌道分野の国際標準化活動に携わる。
リレー連載 第4回 持続可能な公共調達進展の道筋と企業への要請
執筆/株式会社オウルズコンサルティンググループ 丹波 小桃
デロイト トーマツ コンサルティングを経て現職。国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科卒、英国University of East Anglia、グローバルビジネスと持続可能な開発 (開発学)修士課程修了。サステナビリティ分野において、調達ガイドライン策定や、ビジネスと人権に関する企業支援を担当する。
■QMS
連載 第4回 量産立上、初期流動管理、統計的工程管理、測定システム解析
執筆/株式会社トライザック 代表取締役 塩田 保
1992年Underwriters Laboratories Inc. のマネジメントシステム審査部門を日本において立ち上げ、1995年日本人初のQS-9000審査員となる。1999年ULのマネジメントシステム審査登録部門のアジア・パシフィック地域統括責任者に就任。2003年ULを退職し、トライザック株式会社を設立、現在に至る。
連載 第4回 活動やアウトプットを見える化する
執筆/千崎コンサルタント事務所 代表 千崎 敏雄
早稲田大学理工学部卒業後、電電公社(現NTT)入社。在職中QMS事務局を担当。現在は「なぜなぜ分析」是正処置などの支援、QMS/EMS/ISMS審査に従事。日本品質管理学会 管理技術部会 WG1副主査。WG1では2011年から特に中小企業におけるQMSの普及・活用について検討を重ねてきている。
■SDGs
連載 第4回 SDGインパクト基準 「透明性」について
執筆/KES環境機構 専務理事 長畑 和典
1977年日本電池(株)(当時)入社。 蓄電池の設計、商品企画、携帯電話用小型リチウムイオン 電池営業、生産計画、蓄電池の資材調達等に従事した後、 2008年より環境管理に従事。2016年(株)GS ユアサ退社、同年より特定非営利活動法人KES環境機構理事。2019年5月より現職。
連載 第4回 EMSで資源循環対策に取り組む
執筆/有限会社洛思社 代表取締役 安達 宏之
企業向け環境法、環境経営をテーマに執筆、コンサルティング、セミナー講師等を行う。ほぼ毎週、全国の様々な企業等を訪問し、環境法や環境マネジメントシステム対応のアドバイスやシステム構築・運用に携わる。ISO 14001主任審査員。上智大学法学部「企業活動と環境法コンプライアンス」非常勤講師。
■食品安全
連載 第4回 食品偽装防止のこれまでと将来あるべき姿
執筆/一般社団法人食品品質プロフェッショナルズ 代表理事 広田 鉄磨
ネスレの国際部門に所属、アジア・オセアニア・アフリカ地域でISO 22000、GFSI承認規格を展開するミッションを担当。13年間の海外勤務で、地方や国によって大きく食品安全の概念や座標が異なることを体感。帰国後、自ら創設した一般社団法人食品品質プロフェッショナルズの代表理事となり現在に至る。
■適合性評価
連載 第4回 認証審査のメタ体験
執筆/JAB契約認定審査員・フリーランス研修講師 鈴木 信吾
勤務先の自動車部品メーカーで1995年からマネジメントシステム規格に関わる。ISO 9001/IATF 16949/ISO 14001の全社事務局をあわせて18年務めた後、労働安全衛生を担当。2018年に定年退職。現在は、フリーランスで研修講師、JAB契約認定審査員等を務める。
■データサイエンス
新連載 第1回 データサイエンスの事例と資格 & 練習問題
執筆/精密機器メーカー データサイエンティスト 黒瀬 絢也
AI・DX関連のコンサルティングや、主にデータ分析を用いた顧客課題解決が主要業務。PythonやVBAなどを用いた、プログラムによるRPA(業務自動化ツール開発)も併せて担当。早稲田大学大学院経営管理研究科(MBA)を2022年3月修了。共著に「ミドルからの変革」(2022年、PRESIDENT社)。
■ISOと少年野球
連載 第4回 資源、力量、認識、目標、実施計画
執筆/某少年野球チームのマネジャー 兼 監督 糟谷 征利
大学卒業後、住宅設備メーカーで人事業務経験後、某製造業に入社。ISO 14001認証取得を機に環境部門へ。以降安全衛生業務も担当。現在は、環境・安全衛生の標準をグローバルに周知展開し、実践に結びつける業務を担当。さらに、安全・環境の垣根を超えた生産性向上テーマにも取り組む。